【一級建築士】学科Ⅰ【過去事例】その1~レッドハウス(赤い家)~

学び直し

どうも。まるたろうです。
今回は一級建築士試験対策として過去事例ウィリアム・モリスの「赤い家」についてみていきます。
今回のキーワード:レッドハウス 赤い家 ウィリアム・モリス アーツアンドクラフト運動
まずは過去問題をどうぞ。答えは最後に。

(1級学科Ⅰ:R2-No3)
レッド・ハウス(赤い家)は、機械生産による低品質な製品を否定し、工業化社会における芸術性を中世的な手工芸に求めたアーツ・アンド・クラフツ運動を背景としている。

試験対策のみではなく重要なアーツ・アンド・クラフツ運動を語る上で欠かせない存在である「レッドハウス(赤い家)」は、19世紀イギリスで建てられた、とても魅力的な住宅建築です。この家は、ウィリアム・モリスの理念がたっぷりと反映された作品で、アーツ・アンド・クラフツ運動の始まりを象徴する建物でもあります。

今回は、一級建築士試験でも取り上げられることのあるこの建物について、その特徴や背景をわかりやすくお伝えしていきます。学生の皆さんにとって、試験対策や建築の理解が深まる内容になれば嬉しいです。

レッドハウスの概要

レッドハウスは、1859年から1860年にかけて建てられました。設計を手掛けたのは建築家フィリップ・ウェッブと、依頼主であるウィリアム・モリス自身です。この住宅はモリスとその妻ジェーンのために設計され、イギリスのケント州ベクスリーに位置しています。

レッドハウスという名前は、外観に使われた赤レンガに由来しています。この建物は、大量生産が主流だった時代に対抗し、職人技術と手仕事の大切さを見直すというモリスの考えを具体化したものなんです。

まずは場所と外観を把握しましょう。
Googleマップのリンク↑に用意していますので一度見てみましょう!
(※Googleマップの埋め込みを使用しています)

アーツ・アンド・クラフツ運動とのレッドハウス

アーツ・アンド・クラフツ運動は、産業革命による工業製品の質の低下に対抗し、美しさと職人技術を重視する思想から始まりました。ウィリアム・モリスはこの運動の中心的な存在で、レッドハウスはその理念が初めて具現化された建物と言えます。
工業製品やめよ~!もっと職人の技術を!的な考えですね。

レッドハウスの設計では、機能性と装飾性のバランスが大切にされています。例えば、モリスの友人であるロセッティやバーン=ジョーンズが壁画や家具のデザインに携わるなど、芸術家たちが力を合わせて建物全体に統一感を与えました。

レッドハウス(赤い家)の特徴

材料と外観

レッドハウスでは、工業製品ではなく、地元の素材と伝統的な建築技法が活用されました。外壁には名前の通り赤レンガが使われており、自然な色合いと温かみのある雰囲気が特徴です。

内装と手仕事

建物の内部は、ウィリアム・モリスのデザイン哲学がしっかりと反映されています。例えば、壁紙や家具はすべて手作りで、細部に至るまでこだわりが感じられます。また、機能的でありながら美しいデザインの家具や装飾は、現代のインテリアデザインにも大きな影響を与えています。

空間構成

レッドハウスの設計には、当時主流だったヴィクトリア朝住宅の対称的なデザインが取り入れられていません。その代わりに、住む人々の動きや採光を考慮した自然なレイアウトが採用されています。

下記に大変わかりやすい画像などを掲載されているサイトのリンクを貼ってあります

Visual標本箱 – William Morris(ウィリアム・モリス)のRed House(レッドハウス)-1-

建築士試験対策としてのポイント

一級建築士試験では、レッドハウスが取り上げられる場合、難しい内容は出ていませんが、もし今後さらに深堀した問題が出されるとしたら下記のような内容を押さえるとよいかもしれません。

  1. アーツ・アンド・クラフツ運動との関係性
  2. ウィリアム・モリスの設計哲学
  3. 素材や技法の選び方
  4. 他の建築物との違い

それでは回答です

それでは冒頭の過去問題の答えです。
正しい枝となります。レッドハウスアーツアンドクラフトとの関り、ウィリアム・モリスとの関わりなど計画というよりは歴史として知ってほしいという意図があるようですね。
他のゼツェッシオンや表現主義などと明確に分けて覚えましょう!

まとめ

レッドハウスは、ウィリアム・モリスの考えやアーツ・アンド・クラフツ運動の精神を象徴する建物です。そのデザインや価値観は、現代の建築やインテリアにもたくさんの影響を与えています。

この建物について学ぶときには、外観や内装の特徴だけでなく、その背景にある考えや歴史にも注目してみてください。そうすることで、試験対策だけでなく、建築の楽しさや奥深さにも気づけるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました