どうも。建築士まるたろうです。
みなさん、もしも家に「窓」がなかったらどうなると思いますか?
朝起きても外の光が入らず、昼になっても部屋の中は真っ暗。天気もわからず、外の世界とのつながりが一切ない――まるで洞窟の中に住んでいるような暮らしになるでしょう。
でも、もしかすると「窓のない家」には意外なメリットがあるかもしれません。防犯性が高まる? エネルギー効率が良くなる? それとも、とんでもないデメリットが隠れている?
今回は、プロの建築士が 「窓のない家」 を本気で考え、そのメリット・デメリットを深掘りしていきます。最後には、皆さんが「窓のない家に住みたいかどうか」を考えたくなる、意外な結論が待っていますよ!
1. 窓がないと、家の中はどうなるのか?
① 真っ暗で時間の感覚が狂う
窓がないと、日光が入らないので 朝も昼も夜も同じ暗さ になります。これは、想像以上に人間の体に影響を与えます。
人間の体内時計は、太陽の光を浴びることでリセットされる仕組みになっています。
もし窓がない家に住むと、昼夜の区別がつかず、睡眠リズムが崩れ、健康に悪影響を及ぼす可能性 があるのです。
実際、地下施設や閉鎖空間で長期間過ごした人の報告によると、1日の感覚がズレていく ことがわかっています。例えば、フランスの研究者ミシェル・シフル氏が地下洞窟にこもる実験を行ったところ、数週間で1日の感覚が25時間以上に伸びてしまった という結果が出ています。
参考→地下134メートルの暗闇で“時間の真実”に迫った地質学者「ミシェル・シフレ」の挑戦ーオカルトニュースメディア トカナ
② 採光がないと気分が沈む?
窓がないことで、単に「暗い」というだけでなく、人間の心理や健康にも悪影響 を及ぼします。
- 太陽の光を浴びると、セロトニン(幸福ホルモン) が分泌される
- 採光が不足すると、うつ病のリスクが高まる(季節性情動障害など)
特に北欧など日照時間が短い地域では、人工照明だけでは健康が維持できない ことが知られています。
つまり、窓のない家に住むと、知らず知らずのうちに気分が落ち込み、精神的な健康にも悪影響を及ぼす 可能性があるのです。
③ 建築基準法に違反してしまう?なぜ採光が義務なのか?
実は、日本の法律では 「窓のない家」は基本的にNG なのです。
建築基準法第28条 では、「採光のために一定以上の開口部(窓など)を設けること」が義務付けられています。具体的には、居室の床面積の1/7以上の採光窓 を設けなければなりません。
この法律がある理由は、大きく分けて以下の3つです。
- 健康維持のため
採光が不足すると、体内時計が狂い、精神的な健康が損なわれる ことがわかっています。日照不足が続くと、うつ病や睡眠障害のリスクが高まる ため、建築基準法では 最低限の自然光を確保すること が求められているのです。 - 衛生環境の確保
窓がないと、湿気がこもりやすく、カビやダニが発生しやすくなります。その結果、アレルギーや呼吸器疾患のリスクが高まるため、住宅の衛生環境を維持するためにも採光が必要 なのです。 - 省エネ・快適な住環境のため
自然光を利用することで、日中の照明使用を減らし、省エネ効果 を高めることができます。また、冬場は日射熱を利用して暖房エネルギーを削減 できるため、エネルギー効率の面でも重要です。
つまり、建築基準法で採光が義務付けられているのは、人間が健康で快適に暮らせる環境を守るため なのです。
2. それでも「窓なし住宅」にはメリットがある?
① 防犯性が最強になる
窓がないということは、空き巣が侵入するルートがなくなる ということです。
日本の空き巣の約6割は 窓から侵入 するというデータがあります。
参考→住宅侵入(空き巣など)被害データ – ホームセキュリティ(自宅警備)比較
② 近未来的なデザインが可能になる?
窓のない家は、近未来の建築デザインにも応用できるかもしれません。
例えば、完全に「モニターと間接照明だけ」で光をコントロールする家や、VRの風景を壁に投影して好きな景色を楽しめる家など、新しい住空間の可能性が広がります。
3. では、窓は本当に必要なのか?
ここで、皆さんに問いかけたいことがあります。
「窓は絶対に必要なのか?」
もし、「窓の代わりになる技術」が発展すれば、
もしかすると未来の家は 「窓のない家」が当たり前 になるかもしれません。
4. まとめ:あなたは「窓なしの家」に住めるか?
「窓がない家」は、不便なことがたくさんありますが、
防犯性やプライバシーを考えれば メリットもある ことがわかりました。
とはいえ、現代の技術では 「完全に窓をなくすこと」は現実的ではない でしょう。
皆さんはどう思いますか?
「窓のない家に住みたい」 と思いますか?
それとも、やっぱり 「窓がないと生きていけない!」 でしょうか?
ぜひ、あなたの考えをコメントで教えてください!
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